雑記つれづれ

大阪の鍼灸師・介護福祉士のブログです。本の話、お仕事の話、今取り組んでいる勉強の話、など。

生きるための教養としての簿記

 約1ヶ月の7月30日に日商簿記検定3級を受験してきました。1月に受験したFP3級もそうだけれど、自分や家族の資産の形成をどうするかとか、家庭の経済をどう回すかとか、を考える上で、これらの試験の内容を勉強することは、とても有益であると考えました。
 簿記は主に企業の収入や支出、資産や負債の状況を把握する為の手法で、一般個人にとっては一見無縁であると思われがちですが、簿記の5要素といわれる「資産・資本・負債・支出・収益」の概念を知ることは、我々の日常生活にものすごく為になります。
 たとえば、「支出・収益(収入)」は個人の生活レベルだと家計簿にあたるもので、単純に考えて、収益>支出だと黒字ですが、収益<支出だと赤字で、どこかからお金を借りてくるとか、オークションサイト等で手持ちのものを売ってお金を得ないと生活が出来ません。
 会社で収益といえば商品売買益のような売上だったりしますが、アルバイトや社員として雇われている人は何を売っているのでしょうか。例えば会社であれば、200円で仕入れた商品を500円で売上げ、現金で代金を受け取った場合、〔(借方)現金500/(貸方)商品200・商品売買益300〕となります。雇われている人だと〔(借方)給料○○円/(貸方)時間○○円〕では無いでしょうか。我々は会社に時間を売ってお金に換えているのです。

「はたらけど/はたらけど猶わが生活楽にならざり/ぢっと手を見る」という石川啄木の歌がありますが、我々もまた、働けども暮らしは楽にはならず、では無いでしょうか。求人広告をみても、並ぶのは最低賃金レベルの仕事ばかりで、少し時給の高い仕事があったかと思えば、求人の条件に自分があてはまらない、なんて事もある。
 先ほど、我々は時間を売ってお金に換えていると言いました。最低賃金レベルの仕事にしかありつけないとすれば、我々の1時間は最低賃金程度の価値しかないということを意味しています。では、この1時間の価値は何を意味しているのか、それは「労働力の価値」を意味しています。「労働力の価値」には住んでいる国や地域での衣食住に掛かる費用に加えて、仕事をするのに必要なスキルも加算されます。上掲書には例として医師の時給は高くて、介護士の時給は安いのはなぜなのか、が書かれていますが、医師に必要なスキルは、介護士に必要なスキルより*1も、掛かったコストは大きく、それが時給に反映されている、というわけです。
 という訳で、我々の生活を楽にしようと思うならば、自分が持っている「労働力の価値」を高める以外に方法は無いわけです。もちろん、投資などの不労所得を得るという方法もありますが、それはそれで不労所得を得るために必要なスキルが必要になってきます。FP資格では金融資産の運用についても学べるので、FP3級を取得してそのスキルを高めるのも良いと思います。
 「労働力の価値」という観点からは、1,2ヶ月程度勉強すれば取れてしまう簿記3級やFP3級の資格は価値を高める資格とは言いがたいですが、お金についての考え方を学ぶ上では非常に良い資格だと思いますし、この資格の上位級である簿記2級やFP2級になると、それなりに求人も出ているので、上位級は価値を高める資格としてマスターするのはありかもしれません。

簿記3級はテキストと問題集だけでも資格を得ることは出来ますが、簿記の概念を知る上でDVD教材を見る事をおすすめします。(TACのDVD講座は安いですからね。お得だと思います。)

FP3級はこのテキストを2,3周回すだけで十分です。

*1:介護福祉士の平均時給は975円だそうで、コンビニバイトの平均時給の944円とわずか31円しか変わらない。3年以上の実務経験(無資格でも経験は積めますが、だいたいは初任者研修か、あるいは実務者研修の修了が求められます)と実務者研修の受講コストと資格試験の勉強の労力が時間あたり31円の差と考えると、介護福祉士の資格が持つ価値というのは低いなと思います。介護業の収入は国が定める介護報酬に寄るところが大きいので、国が介護福祉士という資格をどう見てるかが分かりますよね。